近年、うつ病などの気分障害やストレス関連疾患になり、休職または退職される方が数多くいらっしゃいます。休職したり離職することで職場環境から離れ、休養を取ることで病状は安定しますが、再び職場に復帰したり再就職を果たすためには、体力面や精神面において準備が必要な方がいらっしゃいます。
そうした休職中もしくは再就職を目指す方を対象として、職場復帰を目指すリハビリを目的としたプログラムのことをリワークプログラムと言います。
リワークプログラムの目的は大きく分けて職場復帰・再就職が出来るような心身の状態を目指すこと、そしてそれだけではなく、病気の再発や再休職を予防することを目的としています。これらの目的にそって、スタッフと一緒に目標を設定し、それに向けてリハビリを行います。
具体的には、生活リズムの確立や体力の回復を図るプログラム、体力だけでなく、集中力・注意力・持続力など、復職に必要な能力を回復していくためのトレーニング、自分の病気について学びストレスの対処法を身につける練習などを行います。プログラムを通じて、自身の行動や考え方のパターンに気付き、見直しが必要なものについては見直しを行い、スタッフはそのサポートをします。
一人だと気負いすぎたり焦りすぎたりしてしまいがちですが、主治医やスタッフと相談しながら、復職に向けての準備を整えていきましょう。
3割負担保険、公費負担制度をご利用されると、下記の通りになります。
※診察を受けた場合など、内容により窓口での合計料金が異なります。
※復職に向けた回復度を評価するために、導入時とプログラム内で心理検査を実施します。その際に料金が加わりますが、詳細は適宜スタッフから説明を行います。
※自立支援をご利用の方は、月々の負担上限額が各個人で異なります。
読書や資格試験勉強、文章要約などを通して、復職に向けて必要な集中力や作業能力を身に付けます。
自身の病気や薬についての理解を深め、体調の自己管理能力を高めます。また、認知行動療法の基礎や問題解決技法などを学び、自身の特性を理解し、実際の職場場面でのストレスに上手く対処できるようになることを目指します。
ディスカッションやプレゼンテーション、他のメンバーとの関わりを通して、コミュニケーションスキルや自己表現能力を身に付けます。
呼吸法や自律訓練法といった心身をリラックスさせる方法を学び、実践し、さらに今後の生活に役立てることを目的とします。加えて、頭の体操を行うことで、気分のリフレッシュを図ります。
新聞記事の中から興味のある記事を選び、その記事の内容を1分で話せる量にまとめ発表します。決められた時間内に相手へ伝える練習になります。また、最近の時事問題に触れ、雑談する力を身に付けることを目指します。
数人のグループで一つのテーマに取り組み、プレゼンテーションを行います。仲間同士で課題を決め、役割分担をし、支えあいながら目標を達成することは、復職への大きな自信に繋がるとともに、自身の課題に気づくきっかけにもなります。
一週間の生活習慣やプログラムの取り組み方などのふり返りを行い、目標がどの程度達成できているかの確認をします。
コミュニケーションを必要とするゲームを行う中で、コミュニケーション能力、自己表現能力等を養うことを目的としています。
毎回異なるテーマに沿ってプレゼンテーションを行います。人前で話すことに慣れていくことと同時に、聞き手が理解しやすく、加えて適切な自己主張の仕方について身に付けることを目的としています。
毎回異なるテーマに沿ってメンバー同士が自由に話し合います。コミュニケーション能力、自己表現、自己主張、協調性などを養うことを目的としています。
今日一日の経験を通じて、今まで自分が頑張り過ぎたこと、無理をしたことはなかったかをふり返ります。
はじめは週2日のリワーク・デイケアからスタートして、参加状況や回復度(復職準備性等)を見ながらリワーク担当スタッフと適宜相談し、段階的に日数を増やしていきます。
復職に向けた回復度を評価するために、導入前とプログラムの各段階で心理検査、面接等を実施します。料金・内容等の詳細は、適宜スタッフから説明を行います。
主治医との診察
リワーク担当スタッフとの面接
現在の体調や状態の把握(心理検査等)
体力回復をメインとしたプログラム
まずは通うことを目的として、生活リズムを整えていきます。
プログラム内容の例:運動・スポーツ、心理教育(疾病理解、生活習慣など)
集中力・作業能力回復をメインとしたプログラム
業務を行う上での復職基本能力の回復をメインとして、自分の課題を設定し、取り組んでいきます。
プログラム内容の例:個人ワーク、グループワーク、心理教育(ストレス・マネジメント、認知行動療法など)
体力維持・集中力・作業能力の回復・維持をメインとしたプログラム
ステージⅠとステージⅡの内容に加えて、週5日間継続的に参加し、復職準備性を高めることを目標とします。
体力維持・集中力・作業能力の回復・維持をメインとしたプログラム
ステージⅢに加えて、復職後の再休職予防などについても考えていきます。
ナイトケアの参加日数に関してはスタッフ、主治医との相談の上で調整していきます。